入門講座

其の2

アスファルト基礎知識

原油精製とアスファルトの製造流通

2-1アスファルトの製造

原油を精製して得られるアスファルトを石油アスファルト(以下、アスファルト)といいます。原油の蒸留には大きく分けて原油を直接加熱蒸留する常圧蒸留と、重質留分を減圧して蒸留する減圧蒸留があります。原油を常圧蒸留することにより、沸点の比較的低いLPG、ガソリン、灯油、軽油などを分留し、残った重質留分を減圧蒸留して重油、潤滑油、アスファルトなどに分留します。

原油は古代の動植物が地層の中でバクテリアや、地熱、圧力などの作用で長い年月の間に分解してできたものとされており、産出場所によって成分や物理性状が異なります。アスファルトの製造に使われる原油は製油所により異なり、製油所の装置構成、需給状況などに応じて使い分けられています。日本で使用される代表的なアスファルト製造用原油にはアラビアンヘビー、イラニアンヘビー、クウェート、カフジなどがあり、一般に重質な原油ほどアスファルトの得率が高いと言われています。近年日本では、重質留分を化学反応により分解して灯油、軽油などの中間留分を分留できる二次装置を持つ製油所が増えています。また、付加価値の高いガソリン、灯油等の留分が多く得られる軽質原油を使用する割合が増えています。

アスファルトの生産工程例

アスファルトの生産工程例

野木 克義 (昭和シェル石油㈱)

【参考文献】
1.社団法人日本アスファルト協会「アスファルトの利用技術」/平成9年11月28日
2.社団法人土木学会「新体系土木工学27 歴青系材料」/阿部頼政、南雲貞夫著/1981年2月15日