入門講座
アスファルト基礎知識
改質アスファルトのいろいろ
5-1改質アスファルトとは?
改質アスファルトとは、ポリマーや天然アスファルト等を加えて、石油アスファルトの性状を改善したものであり、アスファルト混合物の各種の性状(耐流動性・耐摩耗性・耐剥離性・骨材との付着性・たわみ追従性等)を向上させるために使用します。右の写真のように、改質アスファルトとストレートアスファルトを25℃の部屋の中で1時間ビーカーに入れて横に倒しておくと、ストレートアスファルト(写真左)は流れてゆきますが、改質アスファルト(写真右)はそのまま流れ出さずに底に残ったままになっています。このような特徴を持つ改質アスファルトは、耐久性に優れた舗装を作ることが出来ます。
すなわち、通常の舗装であれば、ストレートアスファルトを用いてアスファルト混合物を製造しますが、交通量や気象条件などにより高い耐久性が求められる場合には、ストレートアスファルトに代わり改質アスファルトが用いられています。しかも、日本の気候風土や交通量などの影響により地域や適用箇所によって要求性能が異なるために、日本の改質アスファルトは世界にも類を見ないくらい多品種でかつ、改質技術も独自の進化を遂げています。
焼山 明生 (日進化成㈱ 技術研究所開発グループ)
- 5-1改質アスファルトとは?
- 5-2改質アスファルトの歴史と変遷
- 5-3改質アスファルトの種類
- 5-4ポリマー改質アスファルト(PMB)の作り方