入門講座
アスファルト基礎知識
4-1アスファルト乳剤とは
アスファルトは一般的には加熱し液状にして使用されますが、常温で取り扱えるように工夫したものをアスファルト乳剤(または単に乳剤)といいます。アスファルト乳剤は乳化剤を含む水中にアスファルトを微粒子状に分散させ、見かけの粘性を大幅に低下させること(乳化)によって機械的に作られます。散布や混合などに使用されたアスファルト乳剤は、アスファルトと水に分離すること(分解)で粘結性が生じ強度が発現します。色は褐色を呈しており、分解後は黒色になります。
現在、アスファルト乳剤は主として舗装の表面処理、安定処理、タックコートなどに使用されていますが、その他にも緑化、水利、防水、鉄道の軌道材料などとして各分野で用いられています。
大場 拓也 (東亜道路工業㈱ 技術研究所)
- 【参考文献】
- 社団法人日本アスファルト乳剤協会「アスファルト乳剤の基礎と応用技術」平成18年版
- 社団法人日本アスファルト乳剤協会ホームページ http://www.jeaa.or.jp/
- 社団法人土木学会「舗装工学」平成7年2月28日
- 4-1アスファルト乳剤とは?
- 4-2アスファルト乳剤の歴史
- 4-3電荷の違いによるアスファルト乳剤の種類
- 4-4用途によるアスファルト乳剤の種類
- 4-5プライムコートとタックコート